.   ’98年秋 パレオエクスプレスの旅    撮影日:’98.11.1
 日本各地で復活運転している蒸気機関車。 いずれも日常の足としてではなく観光の目玉としての運行であり、指定券や整理券の類を別途購入する必要があるのですが、ノスタルジックな旅を体験できるありがたい存在です。
 なかでも秩父鉄道の「パレオエクスプレス」はバタ臭いネーミング・・・秩父地方で発掘された「パレオパラドキシア」の化石に由来・・・はともかく、蒸機+旧型客車※を首都圏で楽しめる稀有の存在でした。
 当日は長男を連れての旅で「鉄」に徹するのではなく長瀞観光を盛り込みました。「パレオエクスプレス」の整理券は予めJRの「みどりの窓口」で入手し、熊谷へは土日祝日に有効な「ホリデーパス」を利用しました。「ホリデーパス」の有効エリアのうち高崎線の北限は熊谷駅であることから大変重宝したものです。

※注:2000(平成12)年から12系客車での運行となりました。
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熊谷(4.16MB 72秒)
 この時は殆ど予備知識が無かったためデキに牽引されての逆向きの登場に意表を突かれました。
 パレオエクスプレス編成のネグラである広瀬川原車輌基地から牽引してきたのはデキ108です。本職である貨物列車牽引の合間のアルバイトと言ったところでしょう。青いボディに白帯を巻いた姿は、こげ茶色の旧型客車を牽いているだけに若々しく見えますが、主役のC58 363号機とは7歳しか違わない1951(昭和26)年生まれのご老体です。
 C58 363号機は1972(昭和47)年12月に引退後埼玉県内の小学校で静態保存されていましたが、1988(昭和63)年に「さいたま博覧会」を開催される際、博覧会に協賛して観光客誘致のためのSL列車を運行するべく車籍が復活したのでした。僕にとっては幼稚園の遠足以来二十数年ぶりとなる、蒸機+旧型客車の旅が始まりました。
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熊谷付近、寄居他(4.25MB 49秒)
 時折煤が目に入ってしまうのをいとわず窓を開け放しました。コンタクトレンズだったら自殺行為かな・・・ こうやって後方から牽引機を眺めるのは「汽車旅」の醍醐味だと思います。それが蒸機ともなると尚更で、この力感が堪りません。これを東京近郊で楽しめるとは恵まれているではありませんか! そして後方展望も楽しみました。「ハイケンスのセレナーデ」は武川駅停車時(または発車時)の放送だったと思われます。デッキには手動扉に縁が無い現代っ子のために、年配の職員の方が配置されていたものです。

 寄居では13分ほど停車しました。牽引機周辺はご覧の通り大盛況で、家族連れの目当てはお子様を運転室に上げてもらっての記念撮影でした。 同行の長男も、しっかり上げてもらいました。
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寄居他(4.52MB 52秒)
 寄居発車のシーンから長瀞付近へと場面は変わります。並行する国道140号線を行く車からは「おっ!!」という視線が感じられ愉快でした。
 渓流となった荒川の景観を眺めつつ進み長瀞に到着。「パレオエクスプレス」の終着駅は25.2km先の三峰口ですが僕らはここで下車しました。
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長瀞(4.27MB 50秒)
 汽笛一声のあと三峰口に向けて動き出した列車・・・・・と思ったら突然の急停止。蒸気機関車の構造に疎いので原因は定かではありませんが「ひょっとしてウヤ?」と思ったものです。
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長瀞(4.72MB 55秒)
 有名観光地だけあって大勢の下車客がありました。その多くが突然の蒸気噴出トラブルに驚いたものです。列車は仕切りなおして無事発車しました。
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宝登山(1.60MB 18秒)
 長瀞観光ネタを二つ行きます。双方とも一応鉄分を含んでおりますヨ。
 まずは大変縁起の良い名前の宝登山のロープウェイ(索道=法的には鉄道)です。山上から降りてきたゴンドラは登場当初は洒落ていたのかなという、いかにもなデザインで「モンキー」と名付けられていました。ロープにつかまる姿はサルを連想させなくもありませんが、もう一方のゴンドラは「バンビ」を名乗っています。全長832m、5分間の空中散歩でした。
 現時点(’05年6月26日)は空梅雨状態の関東地方その他。昨日は兵庫県豊岡市で最高気温が37.2℃に達するなど記録的な猛暑に見舞われているわけですが、冷房病に罹る前に(笑)川下りを疑似体験して涼味を感じてください。
 「長瀞ライン下り」にはA〜Cの3コースがあり僕らが乗船したのは親鼻橋(上長瀞駅の500mほど上流側)から長瀞駅近くの岩畳を結ぶAコース(約3km、約30分)でした。
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長瀞ライン下り(7.38MB 92秒)
 岩畳から小型のバスで親鼻橋に運ばれ船旅がスタート。前方に秩父鉄道の荒川橋梁が現れました。定番の撮影地ですね。ガイド氏もそれについて触れておられました。
 レンガ積みの橋脚の間をすり抜けると、にわかに流れが急になります。ガイド氏に促され「しぶき避け」のビニールシートを片手で持ち上げながらの撮影でした。途中なんとラフティングとニアミス! 向こうが巧く避けて事なきを得ましたが、その瞬間は肝を冷やしました。
 やがて奇岩の連なる岩畳が現れ船旅の終わりを告げました
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長瀞(5.38MB 63秒)
 岩畳観光で時間調整したあと駅へ。復路も「パレオエクスプレス」を利用するための調整でした。当時このVTRを見た義母に「SLに2回も乗ったの?」と怪訝な顔をされたものです。しかし復活SLは往々にして復路の乗車率が芳しくありませんから、売上アップにちょっぴり貢献できたかなぁ〜・・・。 その上りパレオ。案の定乗車率が低かった割に大変賑やかなのは、子供会(?)の遠足に利用されていたからでした。
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熊谷付近他(5.41MB 63秒)
 団体さんは寄居で下車して車内は一転静寂に包まれました(息子の肉声についてはご容赦くださいませ)。
 寄居以降は現役SL時代に旅しているかのような情緒に浸れたものです。
 上越新幹線の高架下で待機していたデキは回送列車牽引の本務機でしょう(鉄サイトを開設するとはよもや思わず未確認です・・・)。
 熊谷から東京まで新幹線を利用しました。淘汰の進んだ200系が普通に走っていましたね。

 これにてパレオの旅編は終了です。ご覧頂きありがとうございました。