'97年・夏 山陰、九州の旅
 「東の横軽、西の砂丘」。それが“鉄”の間で合言葉?となっていたように、その年の夏は近々消える鉄道風景を追って出掛けた方も多かったことでしょう。私も帰省がてら「砂丘」をつまみ食いして来ました。
 九州上陸後は久し振りに両親を伴っての鹿児島旅行。ひとりで九州半周・・・と妻子が別行動で出掛けていたのをいいことに鉄三昧でした。
 この旅行中はビデオカメラでしか撮影しなかった関係で紀行文は未発表でしたが、「動画館」開設を機にアップしてみることにしました。
 残念ながら当時の時刻表が手元に無いため、列車の時刻は前年の「JR時刻表10月号」を参考に作成したことを予めお断りします。実際とは若干の違いがあるかと思いますがご承知おき下さい。
 特急「出雲3号」
 1997年(平成9年)8月9日土曜日。東京駅9番線。帰省ラッシュのピークと思われる夜でした。
 21:00丁度に高松行き「瀬戸」が発車し、その6分後に入線した出雲市行き「出雲3号」に乗車しました。第1希望の「ソロ」は取れず押さえたのは開放型B寝台の下段で、相席はお父さん抜きで(笑)中国地方へのツアーに参加したと言うご家族連れでした。

 21:15、定刻に発車。先述のご家族連れのお母さんと旅程について話したのですけど、さすがに「砂丘」に乗りたくて鳥取に行くとは言えず、
「ちょっと遠回りしてみたくて・・・」
とお茶を濁しました。そのうち世間話のネタも尽き、それぞれ床に就きました。
動画
京都(3.97MB 46秒)
 停車のショックで目覚めたのは未明の京都でした。まだ3時台ですが客扱いの停車ですのでカメラ片手に牽引機交換を眺めに行きました。そんな物好きは私だけ・・・・でなく、もう一組いました。EF65PF機が切り離されDD51の登場です。
動画
山家付近他(2.57MB 30秒)
 結局京都から眠れずにいました。
 夜が明けた頃最後部貫通扉の窓から走り去る風景を撮影。夜行列車で迎えた朝の空気を感じて下さい。通過した駅は時刻表から勘案して綾部のひとつ手前、山家だと思います。交換したのは当駅の上り始発列車です。
動画
高津付近、竹野付近(1.44MB 17秒)
 後方展望撮影後先頭車両へ。DD511187号機は上り「出雲4号」の牽引機でもあり脱着省略のため?前後にHMを掲げています。また車中に漂う排気ガス臭は非電化路線ならではの情緒でした。
 湯の街城崎を過ぎればまもなく海岸美を愛でることが出来ます。
動画
鎧付近(1.65MB 19秒)
 青い海を望みながら進入したのは、堅牢な駅名のその名も鎧。名前の堅いイメージとは裏腹に、上り線ホームから入江と漁港を見下ろせる長閑な佇まいの駅です。
 その鎧駅上り線で我が「出雲3号」を待ち受けるのは鳥取発新大阪行きの「はまかぜ2号」。
動画
鎧−餘部間(1.22MB 14秒)
 言わずと知れた餘部鉄橋通過をノーカットでお送り・・・・できません。部分的にしか撮影してませんでした。
 老朽化により将来の架け替えが検討され始めた同鉄橋。去就は現段階では定かではなく、歴史的建造物の保存を望む気持ちは膨らむばかりですが、保守費用はもとより1986(昭和61)年12月に発生した強風による列車転落事故を思うと・・・
 当然ながら公共交通機関で最優先されるべきは安全安定運転の維持。今後の動向に注目です。
餘部鉄橋架け替えに関する情報
※2003年(平成15年)5月30日発表
 「新橋梁検討会」は「コンクリート橋の採用が有力である」と発表。
 早ければ2004年度末にも着工したい考えだが歴史、景観的に貴重な現鉄橋の保存を求める声もあり、提言に「景観に配慮したデザインの必要性」などを盛り込む方針。
 景観の変化が少ない鉄橋案は事業費約42億円で、工事による列車運休期間が約8カ月。これに対しコンクリート橋は事業費約30億円。現橋の南側に建設し運休も2週間程度に抑えられる。

※2005年(平成17年)3月31日発表
 兵庫、鳥取両県や関係自治体などで構成する「余部鉄橋対策協議会」は31日までに「エクストラドーズドPCラーメン」と呼ばれる構造形式のコンクリート橋を採用することを決めた。
 事業費は約30億円で2006年度中に着工し、10年度までの完成を目指す。今後、事業主体のJR西日本と各自治体が費用分担を話し合う予定。
動画
鳥取(1.44MB 17秒)
 車窓に展開した鄙びた風景とは印象が一転。高架駅の鳥取に到着です。側線にはこれから乗車する急行「砂丘1号」の編成が停車していました。
 「出雲3号」からは、相席だった家族を含むツアー客の一団が下車し添乗員の元に集まっていました。当日の彼らの予定は鳥取砂丘、白兎海岸・・・と巡り皆生温泉泊(松江温泉だったかな?)だったと思います。
 大半の乗客が下車した「出雲3号」は、当駅で7分ほど停車後、出雲市へ向けて発車しました。