序章
鹿児島本線水俣(’04.2.28)
その1 西鹿児島発車まで
その2 西鹿児島→出水
その3 出水→熊本
その4 熊本→博多
その5 博多→広島
その6 広島→品川
 団体臨時列車「思い出のはやぶさ号」は2004年(平成16年)2月28日から翌29日にかけて西鹿児島−品川間1513.7kmで運行された。
 翌月13日に控えた西鹿児島駅から鹿児島中央駅への改名。そして九州新幹線新八代−鹿児島中央間の開業を記念して、日本旅行鹿児島支店が企画した列車である。

 定期列車の「はやぶさ号」は東京−熊本間で運行されている(※当時)。一方「思い出のはやぶさ号」は、1997年(平成9年)11月29日ダイヤ改正で廃止された熊本−西鹿児島間の運行が大きなポイントでもある。
 リバイバル列車としては過去に例を見ない長距離、長時間の運行であり、運行のタイミングも含めてその企画力に感服する反面、鹿児島在住でもゆかりがあるわけでもない僕が参加するのはおこがましい気がしたのが正直なところではあった。

 そもそも僕が乗車するに至った契機は、とある依頼だった。
 2003年12月某日、日本旅行鹿児島支店のK氏より届いたメールには、弊サイトに掲載している「富士」の写真を車内で配布するカード等に使用したいと綴られていた。
 「はやぶさ」でなく「富士」なのは、「思い出のはやぶさ号」の折り返しで日豊本線経由の「懐かしの富士号」が品川−西鹿児島間で運行されるからである。
 手の込んだイタズラか?と疑った僕は、同支店に電話して事実であることを確認した。
 しかし当の写真は昭和50年代に、若気の至りで某駅ホーム先端から線路脇に降りて撮影したものであり、モラル上好ましくないのでは?と返事しておいた。それが効いたのか、結局写真を使用する話はなくなった。

 僕は、当初3月13日ダイヤ改正前後の九州旅行を計画していた。
 同改正で新大阪−西鹿児島間で運行中の「なは号」の熊本以南の運行が廃止されるため、「なは」の乗車を柱に旅程を練っていた。
 しかし「思い出のはやぶさ号」の企画を知って心境は一転した。「なは」も十分に魅力のある列車ではあるが、日程、費用などを勘案した結果「なは」のお名残乗車を諦めることにした。
 そして「思い出のはやぶさ号」の予約受け付け開始日である12月25日に、一人用B寝台個室(ソロ)での乗車を申し込んだのだった。
思い出のはやぶさ号プロフィール  Vol.1
 運行日   2004(平成16)年2月28日〜29日
 運転区間  西鹿児島−品川間
 運行距離  1513.7km(実キロ)
 運行時間  21時間41分
 
 写真:熊本にて
※東京−熊本間で運行していた寝台特急「はやぶさ」は、2009年3月13日同日発の列車をもって廃止されました。